2007年10月09日更新
さて、当社の場合の最大の危機は、1993年。ちょうど創業してから3年、バブル崩壊の時期でした。広告宣伝費が一斉に削減され、突然の契約解除に見舞われました。
それまで、自己資金のみでまかなっていたので、あっという間に運転資金の底がつきてしまいました。そのとき後悔したことは、なぜ健全経営のうちに資金調達の方法を学習しておかなかったか、ということです。危機に瀕してから準備したのでは、本来手遅れなのです。
私の場合は、そのとき八方あたって、区の融資相談窓口に駆け込み、資金調達が間に合いました。これは不幸中の幸いでしたが、この時から銀行との付き合い方について学習し、「無理をしない範囲で借りて返す」ことの繰り返しが大切なのだということを理解したのです。
第2の危機は、社員の休職・退職です。今までいくつかのケースがありましたが、当社は女性スタッフのみなので、出産、介護という理由で休職・退職する社員が何人かいました。
特に休職の場合は、戻ってきた時の席を残して置かなければなりません。そのため、休職期間中は、派遣社員の雇用で対応し、休職した社員に対しては、なるべく仕事の進捗がわかるようにメールでのコミュニケーションをとり、復帰後「浦島太郎」にならないようにと努めたのです。
また鬱で退職した社員もいました。最初に鬱になった社員が「辞めたい」と言い出したときは、ずいぶん自分を責めたりもしましたが、その後社員のメンタル面により一層配慮し、キャリア・コンサルタントとメンタル・サポーターという資格も取得しました。現在は、なるべく細かく一人ひとりの社員と向き合って、目標設定が立てられるサポートができるように心がけています。
リスクは起業規模、創業年数かかわりなく、必ずやってきます。しかし、やってきてから考えるのでは遅いでしょう。私もそれで何度も苦い経験をしています。リスクマネジメントとは、健全で体力がある経営状況のうちにこそ、考えておくべきものなのです。「備えあれば憂いなし」とは、まさに言いえて妙だと思います。