インテル、携帯機器向け超低消費電力CPU「Intel Atomプロセッサー」を発表
2008年04月02日 18時05分更新
文● 編集部 小西利明
インテル(株)は2日、携帯型インターネット機器(Mobile Internet Device:MID)や組み込み機器向けの超低消費電力CPU「Intel Atomプロセッサー」5製品と、同CPUにチップセット(SCH)を組み合わせたプラットフォーム「Intel Centrino Atom プロセッサー・テクノロジー」を発表した。CPUとチップセット合わせて平均1W程度と、非常に低い消費電力を特徴とする。
 | |  |
| 「Intel Atomプロセッサー」のロゴマーク | | 「Intel Centrino Atom プロセッサー・テクノロジー」のロゴマーク |
発表されたCPUは、最新のCore 2 Duoプロセッサーなどと同じ45nmプロセスで製造された、コード名「Silverthorne」と呼ばれていたCPU。PC用CPUと同じ32bit x86命令をサポートする(当然Windows Vista/XPも動作する)が、PC用CPUの小型・低消費電力版ではなく、MID用途向けに新規に設計されたCPUとなっている。
 | |  |
| Atomプロセッサーのパッケージ。縦13mm、横14mmと、1円玉よりも小さい | | Atomの製造に使われる300mmウエハー。1枚のウエハーから約2500個が取れるという |
CPUコアは1基だが、FSBクロック周波数533MHzの上位品は、1コアで複数スレッドを並列動作させる「Hyper-Threading Technology」(HT)に対応する。トランジスター数は約4700万個、ダイサイズは約24mm2(7.8×3.1mm)と、45nmプロセスで製造されるインテルCPUの中では最小のCPUとなっている。ラインナップは以下の5種類(価格は、1000セット受注時の1セット当たりの価格)。
 |
| Atomプロセッサーのダイ写真。縦3.1mm、横7.8mmと、非常に小さい |
| プロセッサーナンバー |
Z500 |
Z510 |
Z520 |
Z530 |
Z540 |
| 動作周波数 |
800MHz |
1.1GHz |
1.33GHz |
1.6GHz |
1.86GHz |
| 2次キャッシュ |
512KB |
| FSB |
400MHz |
533MHz |
| HT対応 |
非対応 |
対応 |
| TDP |
0.65W |
2W |
2.4W |
| 平均消費電力 |
160mW2 |
220mW2 |
| アイドル時消費電力 |
80mW |
100mW |
| 価格(CPU+SCH) |
4530円 |
6550円 |
9570円 |
1万6110円 |
 | Atomプロセッサーの主な特徴 |
同時に発表されたチップセットは、「インテル システム・コントローラー・ハブ」と呼ばれるもので、同社のウェブサイトによれば、「UL11L」「US15L」「US15W」の3種類のバリエーションが存在する。SCHには、DDRメモリーコントローラーや3Dグラフィックス機能(DirectX 9LとOpenGL対応)、HDオーディオやI/Oコントローラーなど、PCのノースブリッジ(ICH)とサウスブリッジ(ICH)の機能が統合されている。さらに、グラフィックス機能には1080i・720pのHDビデオデコード支援機能も搭載されているため、Centrino Atom採用マシンではHDビデオの再生が可能としている(UL11Lはのぞく)。
 | |  |
| Centrino Atomのチップセット「インテル システム・コントローラー・ハブ」 | | SCHの特徴。メモリーにグラフィックス、I/Oなど、チップセットの機能をすべて備える。 |
 | AtomのCPU(左下)とSCHを並べて。多くの機能を集積している分だけ、SCHの方が大きい |
ちなみに、PCでの「Centrinoプロセッサー・テクノロジー」では無線LANモジュールも規定されているが、Centrino Atomでは無線LANモジュールは規定されていない。これは、MIDの場合、製品の機能やターゲット市場によって、必要となる無線通信機能が異なるためと思われる。