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教えて! IT活用委員会

最終回

無駄を省いてコスト削減! 快適・安心サーバ運用術

2009年03月10日 00時00分更新

文● ASCII.jp編集部

Webサーバやメールサーバの自社運用の難しさ

 自社のPRや商品を販売するためのWebサーバや、社内外のコミュニケーション手段を提供するためのメールサーバは、会社を支える欠かせないインフラとなった。ただ、そんな重要なインフラだけに止まってしまうと問題は大きい。たとえばWebサイト上で商品を販売しているのであれば、そのトラブルは販売機会の損失となり会社は甚大なダメージを受けることになる。またメールサーバがダウンすれば、コミュニケーションロスに直結してしまう。

 これを防ぐためにサーバを適切に維持・管理し、問題を未然に防ぐこと、そして問題が発生したときには早急に復旧させることがサーバ管理者の役割である。しかし専任のサーバ管理者を置くとなると、相応のスキルを持つ人材が必要となり、どうしてもコスト負担は重くなる。このため、PCに詳しいというレベルの人間がほかの仕事と兼ねてサーバ管理者を担当するというケースは多いのではないだろうか。

 しかし、サーバ管理の仕事は片手間にできるほど楽ではない。特に最近はセキュリティへの関心が高まり、Webサーバを経由した情報漏えい事件が多発している。そのためセキュリティ関連の情報を日々収集し、必要であればWebサーバのOSやソフトウェアに対してパッチを適用しなければならない。さらにパッチの適用と言っても、実際には現在利用しているソフトウェアが適用後も問題なく動作するかどうかを事前に調査したり、また再起動が必要となる場合にはどのタイミングでパッチを適用するのかを検討するなど、さまざまな作業が積み重なる。

 トラブル発生時の対応も重要だ。ハードウェアやソフトウェアの問題によってサーバが止まれば、いつ何時であってもサーバの元へ駆けつけて対応しなければならない。その対応も問題の切り分けやメーカーや通信会社への連絡など作業内容は多岐に渡るため、専門知識や経験が要求される。

 このように考えていくと、Webサーバやメールサーバの維持運用に大きな予算を割ける規模の企業でない限り、自社内での運用は厳しい。構築することは可能かもしれないが、それを運用していくのが大変なのだ。そこで広く利用されているのが、レンタルサーバやホスティングと呼ばれるサービスだ。サービス内容にもよるが、これらのサービスを利用してアウトソーシングすることにより、サーバ運用の手間を大幅に削減できる。また自社サーバ運用では難しいソリューションを活用できることもメリットだ。そうしたソリューションの1つとして、迷惑メール対策が挙げられる。

増え続ける迷惑メールの対策が急務に

 迷惑メールは、多くの管理者の頭を悩ませている。あまりにも大量に送信されてくる上、最近では画像を貼り付けるなど1通あたりの容量も増えており、ディスクスペースを圧迫する要因となっている。また利用者側から見ると、本当に必要なメールが迷惑メールに埋もれてしまうことも問題だ。このため、1通ずつ確認しながら迷惑メールを削除することになるが、あまりに数が多いため貴重な時間が無駄になる。

 こうした問題に対処するため、迷惑メールを自動的に判断しフィルタリングする技術が進化を続けている。シンプルなものでは、送られてきたメールをチェックし、迷惑メールで頻繁に登場する単語が当該メールにも一定数以上記述されているのであれば迷惑メールだと判定するというわけだ。

 こうした仕組みを採り入れた迷惑メール対策は、現在大きく2つの利用方法がある。1つはメールソフトの機能として組み込まれているものを利用する方法。2つめはサーバ側で迷惑メール対策を実施する方法だ。手軽に利用できるのは、メールソフトに搭載された機能を使う方法だろう。最近では多くのメールソフトが迷惑メールフィルタリング機能を搭載しているため、これらの機能を有効にするだけで対策が可能である。

 ただこの場合、メールソフトの操作がどうしても複雑化してしまう上(すべてのユーザーがコンピュータリテラシーが高いわけではないことを考えると、操作をできるだけシンプルにすることはきわめて重要である)、ユーザー個別での対策となるため、効率的とは言い難い。このため特に企業ではサーバ側での迷惑メール対策がベストだと言える。

 ただ、実際にサーバ側で迷惑メール対策の仕組みを組み込もうとすると、新たなソフトウェアの導入が必要となり、システムが複雑化してしまうため、専任のサーバ管理者がいないとなかなか導入は難しい。しかし、レンタルサーバやホスティングサービスを活用すれば、わずかなコストでサーバ側での迷惑メール対策を実現できることが多い。こうした点も、レンタルサーバやホスティングを利用する大きなメリットだ。

ホスティング・レンタルサーバのサービスの種類

ホスティング・レンタルサーバのサービスの種類
ホスティングやレンタルサーバは、現在大きく3つのサービスに分けられる。それぞれ得手不得手はあるが、最もバランスに優れているのが仮想占有型サービスだ

 ではレンタルサーバやホスティングにおいて、どのようなサービスを選べばよいのだろうか。こうしたアウトソーシングサービスは大きく3つに分けられる。1つは「サーバ共有型」と呼ばれるもので、1台のサーバを複数のユーザーで共有するというもの。低コストで利用できるのが特徴だが、他のユーザーも利用しているためOSなどの設定を変更することはできない。サーバ上で実行するプログラムが制限されているケースも多く、コストと引き替えにこうした点を受け入れられるかどうかがポイントになる。

 サーバ共用型と正反対となるのが、占有型と呼ばれるサービスだ。これは1ユーザーに対して1台のサーバを割り当てるというもの。自由度の高さがメリットで、OSの変更やアプリケーションのインストールも自由に行える。またサーバ共用型と比較すると、ディスクスペースなどのリソースも潤沢に使える。ただサーバを占有するため、どうしてもコストは高くなりがちだ。

 最後の「仮想占有型」は、サーバ共用型と占有型のメリットを組み合わせたようなサービスである。1台のサーバを複数のユーザーで使う点はサーバ共有型と同じだが、異なるのは仮想化技術を用いて、ユーザーごとに仮想的なマシンが割り当てられるという点だ。このため、占有型と同じようにOSの設定変更やアプリケーションのインストールが可能な場合が多く、自由度の高いサーバ利用が可能となる。またサーバ自体を共有するため、占有型ほど利用料金が高くないこともメリットだろう。

メリットが大きい仮想占有型サービス

 このようにホスティングやレンタルサーバといってもさまざまな種類があるが、現時点で最もおすすめなのは、自由度の高さを持ちつつ、コスト面でも有利な仮想占有型だろう。単純にコストだけで見ればサーバ共有型の方が有利だが、自由度の低さが制約となって思ったように活用できないということも考えられる。一方、占有型はコストの高さがつきまとう。しかし仮想占有型なら、自由度とコストのどちらを選ぶかで悩む必要はない。

 こうした仮想占有型のサービスとして、NTTコミュニケーションズが提供しているのが「メール&ウェブ Pro2」だ。ディスク容量が80GBで、RAIDとディスク、テープと3種類のバックアップを組み合わせた「トリプルバックアップ」、サーバ管理をWebブラウザ上からできるコントロールパネルが提供されているなど、多機能なのが魅力だ。もちろん迷惑メール対策のオプションも提供されている。

 またCPUやメモリといったハードウェアリソースは、各ユーザーごとに平等に振り分けられており、さらに余剰リソースがあればほかのユーザーに振り分けられる「フェアシェアスケジューリング」機能が搭載されているので、パフォーマンス面でも不安は少ない。複数ドメインにも対応しているため、商品ごとにドメインを取得してWebサイトを立ち上げるといった使い方もできる。自社サーバの運用に限界を感じているのであれば、こうしたサービスの利用をぜひ検討してほしい。

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