強いところは生かし、やめるべきはやめる
注目されるのは、重複事業の整理にどう取り組むかである。
大坪社長は、「客観的に互いの強みを見極めた上で、強いところを生かし、やめるべきはやめる。課題を切り出し、一気に改革をやりきるスピードが重要である。いずれも、お客様起点でベストな姿はなにかという点を追求していく」と、重複事業、課題事業における取り組みの基本姿勢を示す。
続けて、「なにを残して、なにをやめるかというものはまだ決まっていない。重複しているからただちにやめるというのではなく、重複していても、ラインアップを揃えるという観点で残すものもある。とくに二次電池は競合している分野だと言われるが、どちらがもともと優位だったのかということを前提に客観的に判断することが必要である。将来を見据えてシナジーを生める事業なのか、現状よりも大きくなる事業なのかという判断も重要になる」とした。
一方で、パナソニックが展開してきた「コストバスターズ」活動や、板や粉といった材料にまで遡ってコスト削減を行う「イタコナ」活動、工場のあらゆる部分での無駄を排除するためにメーターやゲージを各所に設置する「メタゲジ」といった活動が、三洋電機のなかにも採用されることになろう。パナソニック流のコスト削減活動が、三洋電機のなかでどんな成果をあげるのかも注目される。
パナソニックは、2018年度にエレクトロニクスNo.1達成を目指すなかで、グローバルエクレセンス指標と、グリーン指標の掲げる。
グローバルエクセレンス指標として、売上高10兆円、営業利益率10%以上、ROE10%以上、さらにグローバルシェア1位の商品が複数存在することをを目標とする。また、グリーン指標では、CO2削減と資源循環への貢献、エナジーシステム事業の規模や環境配慮No.1商品の売上高比率などを指標に掲げる。
これを実現するために、目指すべきグループ経営の姿として、「グローバルネットワーク経営」、「個客接点No.1経営」、「シナジー創出経営」の3点を掲げた。
パナソニックは、2010年の経営スローガンを、「Unite Our Efforts-Drive Eco Innovation 力を1つに、環境革新」としている。
「力を1つに」という言葉のなかには、当然、三洋電機とのシナジーの追求が含まれる。
「中長期の大きな目標達成に向けて、世界中のパナソニックグループの社員全員が、心をひとつに力をあわせ、失敗をおそれずに、変革、革新に積極果敢にチャレンジする、そのような姿を実現していきたい」と大坪社長は語る。
いよいよ三洋電機を子会社化した、パナソニックの新たな世界への挑戦が始まったといえる。
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